「ユニバーサル・アクセス・デザイニング（通称：UAD）」は、2012年10月に設立したNPO法人で、代表者は筋ジストロフィのため電動車椅子を利用しています。設立当初は主に、障害児への進学情報の提供や相談対応を行っていました。

■「ユニバーサル観光」を推進するプロジェクトを実施
2016年には、目的の一つとしていた障害者や高齢者の旅行（外出・散策）の支援を行うため、美浜区地域活性化支援事業に応募をし、採択されました。具体的には飲食店等のバリアフリー調査や、シンポジウムの実施、車椅子等でも海辺を楽しめる空間にすることを目指した実験的イベント「誰でもビーチ！」を開催するなどしました。このプロジェクトを通じて多くの方との出会いがあり、活動に対する期待もいただきました。

■活動の自立を目指して
「誰でもビーチ！」は、高密度ポリエステル製の特殊なマット（「モビマット」という製品）を砂浜に敷き、車椅子利用者やベビーカーを押している方など、誰でも水辺に近づけるようにするとともに、ビーチボッチャなどのアトラクションや、障害のある方の海遊びのサポートを行うイベントです。千葉市の「検見川の浜」を会場に、2019年までに3回開催しました。その際、NPO法人湘南バリアフリーツアーセンターさんの全面的なサポートをいただきましたが、自立して継続的に活動ができるよう、「モビマット」の購入を目指すことにしました。

■念願の「モビマット」を購入！
2020年には民間の助成金に応募。12月に採択の通知があり、晴れてモビマットを購入できることになりました！フランス製のため輸入に時間がかかりましたが、2021年5月に無事モビマットが納品され、以後半年間で6回の「誰でもビーチ！」を開催した他、スポーツイベントへの貸し出し、他団体主催のイベントの支援も行いました。その様子が新聞に取り上げられるなどして、公的機関からの視察や連携の相談、取材依頼などを多くいただくようになりました。

■「ちばユニバーサル観光センター」を設立
2021年9月には、「誰もがあらゆる場所にアクセスすることができ、あらゆる人が一緒に楽しめる観光」の推進を目指し、「ちばユニバーサル観光センター」を設立しました。センターと言っても事務所はなく、「誰でもビーチ！」の継続的な開催と、他団体の観光イベントの支援、ユニバーサル観光に関する情報収集や発信を主な事業として展開していく計画です。

このように、多くの皆さまのご協力やご支援をいただき、うれしいことに活動の輪が一気に広がっています。ですが、まだ団体の基盤はぜい弱です。会員やボランティア、協賛企業として活動を支えていただける方を募集していますが、まずは「誰でもビーチ！」などのイベントにお越しいただくだけでも大歓迎です！理事や会員さんは性別も年代も属性も多様で、活動の現場はいつも笑顔につつまれています。興味をお持ちいただいた方は、どうぞお気軽にご連絡ください！