企業に対する評価は業績や株価だけでなく、会社のビジョンや開発・研究の方針が社会のニーズに沿っている等も判断材料とされます。一方NPO法人は業績の良し悪しよりも、誰を支え、誰に支えられているのか、つまり関わる「人」の質と量とが重要な評価基準となります。
事業型のNPO法人は企業と市民活動団体という二つの側面を持っています。ということは、評価に際しても「業績の良し悪し」と「関わる『人』の質と量」の両方の基準ではかられることになります。
企業には、IR(投資家に向けた企業情報の公開)などの業績報告があります。投資家以外の人たちもここから企業について知ることができます。事業型のNPO法人も、関わりのある、あるいは関心を持つ多くの人々に向けた情報公開の仕組みが必要です。その際「業績」だけでなく活動に関わる「人」に関してもアピールすることにより、結果的に事業の公益的側面が明確になってくるのではないでしょうか。
特定非営利活動法人というスタイルを選んだ以上、団体の外部の賛同者や支援者を増やして行くためにも、こうしたアピールは重要です。次回は優れたアピールの事例や、株式会社との棲み分け、連携をしているNPO法人の活躍を取り上げてみたいと思います。